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日本語研究文献検索
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1 概要

 国立国語研究所の「日本語研究・日本語教育文献データベース」の文献(雑誌論文)データから文献を検索し、その結果を見やすく論文などへの引用にも適した書式で出力します。

 検索語の指定には語境界の条件の付加や正規表現の使用が可能です。

 上記データベースに最近追加されたデータは入っていない可能性があります。

2 用法

 検索条件を指定して[検索]ボタンを押します。著者名または論文名に関する検索語の指定は必須です。その他の条件は必要に応じて指定します。

・検索語
 検索語の記入欄には複数の検索語を半角または全角の空白で区切って指定することができます。ANDを選ぶとすべての検索語を含む文献が検索されます。ORを選ぶと少なくとも1つの検索語を含む文献が検索されます。

 論文名に指定した検索語は文献データに収められた論文キーワード情報からも検索されます。雑誌名に指定した検索語は刊行者名からも検索されます。

・刊行年
 刊行年は4桁の西暦で指定します。開始年、終了年の一方だけの指定でもかまいません。特定の1年の文献を探すときは、開始年と終了年に同一の年を指定します。

・出力書式
 出力書式のうち最後のものはタブ区切りデータを得るためのものです。検索結果をテキストエディタなどに貼り付けて「▷」をタブに全置換すれば、タブ区切り形式の文献リストが得られます。

・数字
 漢数字による数字出力は刊行年、巻号、頁数に適用します。縦書きで印刷するときなどに使用します。

3 語境界の指定

 論文名に関する検索語の指定には語境界の条件を加えることができます。検索語の前後またはその一方に半角または全角の「#」を加えます。

 例えば、「ので」という検索語で検索すると、「のではないか」「つまらないものですが」「国語のできない子」といった表現を含む文献まで検索されてしまいます。しかし、だからと言って検索語に引用符を加えて“「ので」”と指定したのでは、“「~ので」” や “「ので・から」” のような表記を用いている文献や、 “「 」”以外の記号を用いて表記している文献などが検索から漏れてしまいます。

 「#」を用いて「#ので#」と指定することにより、検索結果への不要な文献の混入と必要な文献の検索漏れをかなりの精度で防ぐことができます。

 「#」の代わりに「##~##」と指定する方法を新たに追加しました(2020/8/1)。話が複雑になるので説明は省きますが、「#」で検索結果を十分に限定できない場合に使えば効果がある可能性があります。

4 正規表現の使用

 著者名、論文名、雑誌名に関する検索語の指定には多少の制限付きで正規表現が使用可能です。文字コードの範囲はUnicodeに基づいて指定します。

 AND検索と「|」で表される正規表現のORを組み合わせることによってより複合的な検索を行うことができます。例えば、「受動|受身|受け身 迷惑|被害」と指定してAND検索すれば、「受動」「受身」「受け身」のいずれかを含み、かつ、「迷惑」「被害」のいずれかを含む文献を検索することができます。

 同一の検索語において正規表現と「#」を併用することはできません。

 正規表現についてはこちらの解説をご覧ください。

5 異体字などの扱い

 漢字の異体字の違いは無視して検索します。「国広哲弥」という検索語で検索すれば「國廣哲彌」を含む文献も得られます。その逆も同様です。ただし、正規表現の「[...]」を含む検索語については異体字の同一視を行いません。

 平仮名と片仮名、仮名遣いの新旧を同一視する機能は組み込んでいません。必要に応じて、「#ので# #ノデ#」「考え 考へ」のように複数の検索語を指定してORの条件で検索するか、「考え|考へ」(または「考[えへ]」)のように正規表現を用いて検索してください。「#ので# #ノデ#」を正規表現の使用によって縮約することはできません。

 日本の漢字と中国の簡体字の同一視の機能も組み込んでいません。簡体字の文献の情報が日本の漢字で入力されている場合があります。「日语」「词义」などの条件で検索する代わりに、「日语 日語」「词义 詞義」のように指定してOR検索するか、「日语|日語」(または「日[语語]」)「词义|詞義」のように正規表現によって検索してください。

6 文献の出力順

 著者名がローマ字やハングルで表記された文献は最後にまとめて置かれます。

 文献の並べ替えは拙作「文献ソート」サイトの機能を呼び出して行います。著者名の読みの分からない文献は読みの分かる文献の後に出力します。

 著者名が読まれず(または誤読されて)正しい順序にならない場合、上記サイトにアクセスして人名登録を行えば本サイトでの文献の出力順にも反映されます。

 また、同サイトを使えば検索結果を著者名のローマ字順に並べ直すこともできます。

7 その他の検索上のヒント

 長い検索語を指定すると、求める文献が検索から漏れる可能性があります。多くの情報を得るには、検索語の短縮や分割によって検索条件をゆるめるとよいでしょう。例えば、「否定疑問文」よりも「否定疑問」という検索語で検索するほうが、さらには「否定 疑問」と指定してAND検索するほうが、より多くの情報を得ることができます。否定疑問文に関する論文には「疑問表現の否定」のような論文名のものもあることに注意してください。(さらに言えば、網羅的な調査のためには「打消」「質問」などの語も調べる必要があります。)

 サーバーへの負荷を抑えるために、検索できる文献の件数に上限を設けています。該当する文献が上限を超える場合、古い文献から優先的に表示されます。必要に応じて、複数の期間に分けて検索するか、より限定的な検索語(の組)を使うことによって対処してください。

8 補足・注意

 検索結果の完全性は保証されません。また、もとの文献データにある表記・書式の不統一や誤りはほぼそのまま引き継がれます。ときに同一の文献の重複があります。

 「日本語研究・日本語教育文献データベース」に収録されているのは主に雑誌論文の情報です。論文集に掲載された論文や単行本の研究書に関する情報はあまり得られません。

 特定の検索条件下で検索語の強調表示が不十分になることがあります。

 検索結果の表示において、文献データに含まれる冗長性の高い情報は削除します。例えば、文献データには、『○○大学紀要』という雑誌名に加えて「○○大学」という刊行者の情報が収められています。雑誌名が『○○大学紀要(○○大学)』のように表記されていることもあります。こうした場合、雑誌名や刊行者名を適宜調整して表示します。また、著者名の表記についても、引用に必要のない付加情報は削除します。

9 本サイトの履歴

 1990/04/17 日本語研究文献検索ソフトNSEARCH.EXE作成(公開)
  (中略)
 2004/02/01 日本語研究文献検索サイト作成(半公開)
  (中略)
 2012/09/23 全面的に作り直し(公開)
 2014/11/?? サーバーの仕様変更により出力順の指定が無効化
 2017/06/18 文献データを追加
 2017/11/19 出力順の指定を復活させた
 2018/07/01 文献データを追加
 2020/08/01 文献データを追加、語境界指定の新方式を追加

 ※データや処理方法には随時調整・改良を加えています。